何度も映画を観ているうちに気付いたことがあります。
アラゴルンも迷う人間だったということを。
原作をまだ再読していないので解りませんが、映画においては、アラゴルンは超人でもなんでもない、悩み多き人間でした。
ボロミアと同じように苦悩する。
アラゴルンは、高貴な血を受け継ぎ、王となる定めを持っている。
でも彼はそんな運命に納得していないし、受け入れがたいと思っている。
つまり嫌だと思っているのです。
彼は恐れてもいる。
その恐れは様々です。
果たして自分が人々を幸せに導くことが出来るのか?
王としてふさわしいのか? その責務を全う出来るのか?
その資格があるのか?
そしてその身に流れる血を、忌まわしいとも感じているのです。
もしも王として生きる道を決めた時、イシルドアの様に、史上最大の過ちを犯してしまうのではないか。
彼はこの世界を護りたいのです。
だからライダーとして人々を陰ながら護っていました。
表に出たら、サウロンの誘惑にも、悪意にも負けてしまうのではないかと恐れているのです。
そのように描かれていることが、何度も観直してようやく解ってきました。
だからボロミアがロスロリアンでうきうきとミナスティリスへの帰還を語っても彼は俯くし、ボロミアに当たってみたりするのです。
そんな彼が覚悟を決める切欠がボロミアでした。
ボロミアが変わる切欠もまたアラゴルンだったことを考えると、なんとまあ、なんとまあ……
その素晴らしい偶然、出会いに対し震える胸の内を、表す言葉をわたしは知りません。
アラゴルンはローハンに辿り着いてからもやはり王であることに戸惑いを見せていますが、どんどんその覚悟は固まっていきます。
愛する人を失った、と解っても彼は、彼に用意されていた呪いに正面から向き合うのです。
王になるということは彼にとっては呪いのようなものだったのだと思います。
誰もがアラゴルンなら良い王になれると思うし、彼に言われたことならなんでもやろう、命も惜しくないと思うでしょう。
それがまたアラゴルンには怖かったのだろうと感じられます。
逃げて、逃げて、逃げて、それでも、呪いと直面しないようにしながらも、護ろうとしてきた彼は、充分に迷える、弱い、そして強い人間でした。
そしてボロミアは勝利した人間でした。
指輪に打ち勝ち、勝利した人間でした。
原作でもアラゴルンがそう言っていたと知って泣けました。
ボロミアの苦戦の後の輝かしい勝利を観て、アラゴルンは決意したのでしょう。
ボロミアは手本となったのです。
アラゴルンとボロミアだけでこんなに熱いんだなあ。暑苦しい。
ところでみな人ゴラムを可愛いとか好きとか言いますがわたしには理解出来ません。
気持ちが悪いの一点です。
勿論ゴラムは様々な努力の集大成なので、その意味では素晴らしいし、愛すべき存在です。
でもそれとこれとは別です。
あのクリーチャーはきもちわるいし、わたしは彼を憐れに思ったこともありません。
共感なんて一切出来ません。
コメンタリーでキャストの皆さんがゴラムに共感出来る、と仰る度にないわーとつぶやいていたわけです。
可哀想とも思わないし、あの見た目なので殴られているのを見ると胸がすっとします。
トロルがかわいそうというのには同意出来たけどゴラムはきもちわるい。
これはわたしが悪しき心の持ち主だからなのでしょうか。
弱いからといって助けてやろうとか、憐れに思うなんてことわたしにはありません。
せいぜいがご愁傷様、と思うくらいで。
ひょっとしたら自分と凄く似ているのでなんとも思わず、ただきもちわるいとしか感じないのかも知れません。
同じように酷い造形のオーク達には共感できるですけれどねえ。
得に戦闘シーン。奴ら統率もとれてるし頑張ってる。
怖気ずに突進している。
特に二つの塔での特攻!!!! あいつはなんと気高いことか!!!!!
戦争に勝つために……勝ったあとどうなるのか知らないけれど、あの様子から、オークも必死で戦っているのが解るのです。
応援せずにいられようか!
とにかくゴラムは、指輪奪ってジャンプしてるところとかほんとうに殴りたくなりましたw
叩き落としてやりたい。
昔昔、
わたしは友人のポッタリアンとロードオブザリングを見に逝ったのですが、友人はやはりゴラム可愛いゴラム好きだと言っていました。
当時から賛同しかねたのですが、その友人はハリポタ映画のドビーでしたっけ?
あの気持ちの悪い耳の大きなクリーチャーも可愛い好きだと言っていました。
勿論わたしはあのクリーチャーも大嫌いです。
見た目も気持ち悪いし、原作中での行動が逐一腹立たしいもので嫌わずにはいられませんでした。
でもトロルとかオークは可愛いと思うんだ。
ひょっとすると目が大きいのがわたしは怖いのかも知れません。
アイアイとかワオキツネザルとかも不気味だもんなw
他にもROTR見ている内に思いついた言いたいことがあるわけだがまた次回。
多分エオウィンのシチューは生煮えだったんだ!
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