書いてたらよく解からなくなった。いつもだw
消すのももったいないから収納。
言い果て得ぬ悲しみが身を尽くす。
言葉の無責任さを想う。
わたしは言語活動というものを愛してやまない。
なんとそれは不安定で儚く絶対的で絶望的なのだろうか。
誰もが自分の発する言葉に怯えている。
言葉は刃物などよりも容易に人を殺すことが出来る。
その痛みも傷口も五感には感じられないから、わたし達は刃を振り回す。
自分をも切り刻んでいることに気付かぬまま、そして体の寿命を迎えて死ぬ。
生きてきた人生の中で何回死んで、何回殺したかも知らぬまま生命を終える。
死とは、観測者にのみ存在するもので、自らには永遠に訪れない事象である。
死とは隠されるべきものである。
棺に納め土を盛って、その場所さえもやがて草木に埋もれ判別出来ぬようにするのはその為である。
言葉によってもたらされた死はしかし、己の死体をまざまざと本人に見せつける。
死の浅ましさ、醜さよ。醜悪なる己の姿よ。
肉体が死ぬ時わたし達はそれを知らない。死は訪れない。その凄絶なる様を知る他人がいることすらも知らないままわたし達は死ぬ。
言葉がもたらした死は、しかし、観測者が、歪んだ表情で自分を見つけていることを認知させてくれる。
それはこの上もなく残酷なことではないか。
根拠のない妄言はしかし全て、己の自信に裏打ちされている。
わたし達はこの眼、この耳、この肌、この鼻、この舌で世の中を知り
しかし知ろうとしなければ何一つ知ることは出来ず
眼前にまざまざと鮮やかに現れ出るものしか知らないまま生き続ける。
それであるのに加えて、わたし達が思っていることの全ては脳が見せるまやかしに過ぎないのだ。
それに縋ってどうしてわたし達は正しく生きていくことが出来るだろう。
正しいものも間違っているものも全てそれを決めるのは自分自身でしかなく
誰もがたった一人で生きているのに
どうして言葉はこうも人を傷つけてしまうのだろうか。
なぜ人を傷つけることを思わない言葉が溢れるのだろうか。
それもそのはずで、言葉は自分の中にしか生きていないから。
届くはずがないのに届いたと思い、
しかししっかりと爪跡を残して今日もまた哀しみは生まれる。
絶望だけが輪廻する。
積み重ねた石の上に振り下ろした鉄槌は地面の奥底までうがって
眠る死者をも呼び覚ます。
わたし達は名前を持っているのに自ら名乗ることも尋ねることもなく
己が何者であるか知らないくせに自らを名づけ、他人を名づけ、
生まれた先の、母親の姿も解からないのに父親面で娘を蹂躙する。
そうやって弄ばれた言葉が今日も溢れ還って
また別の言葉を生んでいく。
言語活動のなんたる近親相姦よ。
母は息子を娘は父に、妹は兄に弟は姉を。
血の元も最早判別できなくなり全てはいっしょくた
鍋の中で煮える何がしかの骨のごとくほろほろと煮えて
全てまた誰とも知れぬ人の腹の中へと飲み込まれてゆく。
暗い淵から覗き見上げた空はそれでも蒼くきらめいている。
おぞましい世界。
誰もが生まれてきた事情を知らない。
誰もが生まれてきた理由を知ろうとしない。
ただ眼前に見え、手に触れるものだけが己の世界だと
それを知り、嘆きながらさらなる暗闇へ歩いてゆこうという人々と
それを知らず、誇りと共に暗闇を闊歩する人々と
ぶつかりせめぎあって、血で血を争って、
かの女を我が者にせんと剣を研いで
あの白い肌を引き裂いて臓物を啜らんと涙を浮かべて
そうやって互いの顔も見えないまま言葉を吐き出し続ける。
素晴らしきかな人生。
素晴らしきかな言葉の重み、
恐ろしくはないのか、言葉を発することが。
恐ろしくはないのか、言葉を向けられることが。
呪いとは何か、それは言葉なのだ。
呪い呪われ魂の奥底まで繋がり合っている事実、
その覚悟もないままに他人を罵り、他人を誉めそやし
肉体の死んだ後にも続いていく、自分が発した言葉の親権を
その関係性を
覚悟の上で喋っているのか。
弁明は耳に入れられず
釈明の余地もなく
それならばと口を閉ざし目を瞑り耳を塞ぎ
孤独な光の中にうずくまる。
嘲笑しても同情しても虚しいだけ。
よどみにうかぶうたかたのように
ながれてはじける刹那を生きているのに
それでも広い乾坤を理解出来た気になりたくて
わたし達は言葉を持ったのだ。
その言葉で語られるのは雨の柔らかさや風の匂い、日差しの傷みや光の色であったのではなかったかと、遠い記憶がひとりごつ。
稚拙と笑ってしまいたいのに笑えない、感情の起伏を言葉にすることを
誰がくだらないと言えるのだろうか。
そんな些細なことで溢れ返った身はつまらないのか
つまらない身一つが己なら、それはこの上もなく巨大なものであろう
だから笑えない。
それがおかしいくらいに切ない。
小さな小さなうたかたが、ここにいるよと叫ぶように
いわれのない悪意を映しとって輝かせることで存在を時に刻もうというのか
消える刹那に虹を造ろうというのか
誰も見ていなくてもきっと覚えているだろう
いつか忘れてしまうものでもこの瞬間は脳裏に焼き付くだろう
そのいじましさよ、あさはかさよ、利己的な悲しいまでの愛よ
悲しくなるほどに頷けてしまう愚かしさ
それでも意に介さぬ心は濁りはせぬと
嗤っていられるほどわたしは器用でもなく
もうやめてと懇願したい。
或いは
もうやめろと脅迫したい。
散々に気持ちは乱れているようでいて
本当は感受性も死んでいて、まがいもののそれを振りかざすばかりの空っぽだ
嘘偽りの上と中に塗り込められた膠と漆だ。
故に悲しい
故に悲しい
そんな言葉は間違っていると否定したい
そんな言葉の生まれてきたことを否定したい
生まれる前の母体ごと
水に沈めて二度と浮き上がらぬように
そんな権利も暴力もわたしは持たない
この世間には誰が生きていてもいい。
生まれることも死んでいくことも全て自由なのだから。
であるからこんなにも言葉は悲しいのだ。
PR