はい! ネタバレなのです!
上橋菜穂子先生の「炎路を行く者」のネタバレなのです! お気を付けをば。
と、言いますか、守り人シリーズを未読の方には、ぜひぜひ最初から読んで頂きたく思います!
ほんとに! まじで! ぜってえ! 面白いですから! ら!
あと「獣の奏者」、「狐笛の彼方」もガチおすすめです! 蒼天航路がお好きならきっと好きになって頂けるはず!
なぜならわたしがどっちも好きだから!
さて。
本小説、「炎路を行く者」、ヒュウゴの話とバルサの話が納められていますが、ヒュウゴの話の方は、元々「炎路の旅人」というタイトルの長編だったのだそうです。
上橋先生の処女作(だったはず)「精霊の木」が再販された時の帯に、「次回作は『炎路の旅人』」と書いてあったのをわたしもうっすら覚えております。
が、諸事情により出せなくなってしまいましたそうです。
落としたとかじゃないです。
物語の都合上です。
出したら物語が面白くなくなってしまうために出せなくなってしまったのです!
で、守り人シリーズが完結した後に、姿を少し変えて、世に送られることとなったのだそうです。
めっちゃ面白かったです、やっぱりわたし上橋先生大好き><。
でもね、欲を言えばね、やっぱりね
フルで読みたかった!w
あとがきに「長編を中編にした」と書いてあるのです。
そらもー、上橋先生ファンなら、長編のままで読みたいって思っちゃいますよね?w
でも、中編だからといってものたりないなんてこともなく、読み応えがあるのはやはり先生の手腕でありますねえ。
当然なのでしょうけれどw
わたしは最近、もともと弱い涙腺がより一層弱くなったせいか、数ページ読んだだけで目から汁が出て
ほぼずっと泣きながら読んでいましたが、別だん感動させるとか、泣かせようって魂胆の安っぽいお話ではありません><ノ
わたしが感情昂ぶりすぎてるだけです><ノシ
多分他の方が読んだら、そんなに泣くような場面は無いものと思われます。
多分。
わたしは、手が暖かかったとか、ご飯が美味しかったとか、喜んでくれたとか、そういう一言だけでぶわっ ってなってしまう病気なものでヽ( ゜ 3゜)ノ
読んでいて本当に沢山思う所があったのですが、一文を抜粋掲載させて頂きたく。
枝国の間で出世競争に汲々としている暇があったら、なぜ民を救う為に働かないのだ。
ヨゴ人以外のだれが、ヨゴのことを心から思うだろう? おのれを捨てても、苦しむ者をたすけることこそ、武人のつとめではないのか。ヨゴ、という単語を、日本、に置き変えたくなったのはわたしだけではないはず。
別にアメリカでも、中国でも、ロシアでもいいですけれど、わたしは日本人なので日本って変換しました。
友好とか敵対とか上下とかあったとしても、どんな状況だろうが、自分達のことを心から思うのは、自分達以外に有り得ないのです。
自分を、「そのもの」だと思っている、「そのもの達」以外には。
ええ、そうですよ。
「泰山魏」って変換しましたよ。しましたとも。
合戦したいよおおおおおおおおおおおおお部曲戦したいよおおおおおおおおおおお3onで遊びたいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
そういうわけで、やっぱりわたしは「姉弟」ってのが大好きです! 大好物です!!! うおおおおおおおおもえるうううううううううううう
お話は本当に面白いですし、わたし的には心を沢山動かされて気力がみなぎりました。
心が動かないと人は死にますからね(`・ω・´)
内容などは読むのが一番なので置いておきまして、やはり凄いなあ流石だなあと思ったのは、上橋さんの執筆力です。
ってこんなこと言うのはすっげおこがましいのですが><
先ず、上橋さんはヒュウゴが大好きだということです。
自キャラを愛することは作者として当然のことですが、それが作品に出ていないのが凄い、と感じました。
女性の作家さんは(男性の作家さんにもいるかもですが)、結構作者のキャラへの愛情が表層までよく見えることが多いのです。
表層まで観えないにしてもそれがぷんぷんと感じられることが多いです。
でも前にも述べましたが、それでは駄目だとわたしは思います。しらけます。
一人でやってて下さい、って感じです。
キャラへの愛情が見えてしまうのは、母性的なものなのかも知れませんし、恋情的なものなのかも知れませんが、
「こうしてやろう」「ああしてやろう」「なんでもしてやろう」「活躍させてやろう」「かっこうよくきめさせてやろう」
っていう かいがいしい世話焼きが見えてきちゃうんですね。
おかあさん、うっとおしい! って感じです。
まあ自分の生んだ子をより良い道に、よりよい人物にと導くことは母親として当然抱く感情と思うのですが、物語でそれをやっちゃったら物語は死ぬのです。
作者の影が見えると萎えます。
でも、上橋先生の作品には作者の影はどこにも見えません。
彼らは、自力で生きて、自分の足で立って、自分の頭で行動しています。
上橋先生は、頭の中に出来ている物語の全てを書いたりはしないと仰っておられます。
読者にしてみれば全部文字にしていただきたいのですがw、物語を作り、小説を書き、世に出し形にするには、ただ全部書けばいいわけではないのです。
解ってる、解ってる! そのお陰であんなに素晴らしいのだということも解ってる!
でも読みたいよね!wwwwwwwwww
頭の中にあるって言われたら読みたくなっても仕方ないよね!wwwwwwwwww
炎路の旅人がお蔵入りになったわけも、あとがきにちゃんと書いてありますので、読めば上橋先生の意識の高さがありありと感じ取れると思います。
ってだから、プロの先生に対してこんなこと言うのはすんげー失礼なんですってばっ
とにかく上橋先生はすごいです、ほんものです、ということが言いたいのです。
精霊の守り人ですでに凄かったですが、やはり最新作を読むと、どんどん熟成されていっているなあと思います。
精霊の木はやっぱりういういしい感じがしますです。
昨今は読み捨てられるような本、一度やったら売られるゲーム、一回見たら二度と見ない映画、そんなものばかりがもてはやされております。
それもまあ、良いのかもしれません。資本主義です。
そういうのがあるからこそ、本物は凄い! と思えるのかも知れないですしね。
とにかく、自信を持って上橋先生の小説はおすすめできます! 読んで下さい! むしろ読め!!!
わたしももう一回全部よみなおそーっと(´∀`*)
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